saoriotsuka-diary

イラストレーター大塚砂織の由無し事を綴るページです。仕事の紹介もしますが、ベランダ園芸の話やたわいない話が多いかも。

仕事紹介:音TOWN正式リリースです!

以前にちょこっとご紹介したと思うんですが、フリーランスの音楽家さんを支援する交流サイト「音TOWN」というサイトのためのイラストを描きまして、先日9月9日に正式にリリースとなりました。「音楽と生きる街」のテーマに合わせた楽しいイラストを心がけています。

『音TOWN』さんの運営母体は『音大生や楽器愛好家に楽器可の賃貸物件を提供している株式会社ソナーレ』で、こちらのサイトは音楽を愛好する人が持続可能で幸福に「お金」「多様性」「生き方」について学べる情報・交流サイトという感じのコンセプトなのです(詳しくはサイトをご覧ください)。

ontown.net

 

フリーランスってのは、まあ他の仕事でも同じだとも思うんですがこのご時世特に先行き不安定で、かといって相談できる人もなかなかおらず、困っちゃいますよねー。わたしは数少ない同業の友達のおおの麻里さんとよく近況報告(という名の愚痴を肴に単なる飲み会)などするんですが、他愛のない話でも話すだけで元気がでてきます、まりちゃんいつもありがとね!(ってなぜかここでいきなり私信、みてないかもだけど)。というわけで、悩みや苦労をわかちあえたり、事務的なわからないこととか相談できたり、インスピレーションをもらえる人が集えるというのはとても重要なので、このサイトを通じて多くの音楽家さんの幸福度がアップするといいなと思います。

 

ではではー。

仕事紹介ー三谷幸喜 創作の謎

今日ぐらいから書店に並ぶ講談社の「三谷幸喜 創作の謎」(三谷幸喜×松野大介 敬称略)という本で、カバーイラストと扉絵を描きました。今回は全体にとてもシンプルでゆるいイラストを心がけました。

カバーのイラストは、眼鏡をずーっと見てると、なんとなく三谷さんのお顔が浮かんでくるような...という感じに見えるといいなと思いつつ描きました。

デザインは大野リサさんで、すっきり潔くしかもインパクトのある、とても良い感じにイラストを使っていただきました。

こちらの本は好評既刊「三谷幸喜 創作を語る」に引き続き、松野大介さんが三谷さんのクリエイティブの秘密に迫るインタビューで、ファンの方にはもちろん「あの話のあのところは、こんなふうに考えて作ってたのか!」という楽しみがいっぱい詰まってますが、あまり三谷さんの作品を多く知らない方にも、創作の工夫やご自身での失敗というか反省なども忌憚なく語られていて、発想術、創作ノートとして大変興味深く読める本だと思います。

わたしも「鎌倉殿のあのアレはアレでアレだったのか!」(アレばかりでアレですけど詳しくはぜひ読んでのお楽しみということで)ナドナド、すっかりいち読者としてとても楽しく読みながら仕事しました。

今まさに公開中の新作映画「スオミの話をしよう」の話もありますので、こちら片手に劇場にいくもよし、またそろそろ秋の夜長も近づいてきましたし、おさらいで鎌倉殿や真田丸ラソンなどをサブスクで見るのも楽しそう。

 

ではではー。

 

 

仕事紹介ー信濃毎日新聞 思索のノート上半期のまとめです

今日は仕事紹介です。

信濃毎日新聞で連載中の平田仁子さんのコラム「思索のノート〈脱炭素の先へ〉」ももう第6回になりました。第4回、第5回をこちらで紹介しそびれてましたんで第6回の紹介とともに。

 

第4回は「守るべき未来の命 考えたい」ということで、年々激しさを増す夏の猛暑で熱中症警報は将来の危機への警鐘だというお話です。

文中、気候変動をテーマにした「未来省」(キム・スタンリー・ロビンソン 著・瀬尾 具実子 翻訳) という近未来小説について言及がありまして、わたしもこの小説を読みました。冒頭インドで恐ろしい熱波があり凄まじい数の人が亡くなるという展開があるのですが、これがもう、絵空ごとでなく、人数の差こそあれ、世界のあちこちで実際起こりつつあるので本当に怖いです。

何度も書いてますが、おそらく今の猛暑はこの先からすると「あの時はまだ涼しかった」になってしまうのは確定していて、しかも温暖化ガス排出を全力で止めても、今以下には下がらない、つまり「今より涼しくする」は無理で、「今より暑くしない、悪くしない」という方向でしかもう対処できないのが気候変動問題です。それでも「今より悪くしない」ということについてはまだまだ取り組めることが今ならたくさんあるんで、希望を捨てずがんばらないと、ほったらかしてたら今より確実に悪くなる未来しかないんですよね。

イラストタイトルは「Après moi...」です。"我なき後洪水よ来れ"じゃ困るよね、という。

ということで第5回では、「世論・変化は一人の一歩から」というお話。

現状ではそもそも政治自体が気候変動に対して関心が低く、対策への意欲も実践も全然足りていないのですが、そういう時、じゃあ、わたしたちちっぽけ市民に何ができるのか、という問いに平田さんが答えます。

それは、わたしたちが関心を持ってるということを示す、身近なところからでも話題にする、というようなところから「世論を作る」ことを始められるんですね。

わたしも以前ブログで書きましたが、「個人にできること」の対策をするだけでなく、「それでは全然足りない」ということに気付いてシステムを変えるための対策を要求していくようになるというのが大事かと思います。(でも、これはわたしの持論ですが、「個人で努力する」をやっていくと「温暖化問題に自分ごととして関心がある」という状態になるので、無関心状態や「なんとなく誰かがちゃんとやっててくれるんだろう」と思ってる状態よりはずっと現状を正確に理解するために役立つと思います。「あーこりゃ大元のシステムとか大口排出先をどうにかしないとどーにもならんよね」って理不尽なシステムになってるところに気づくようになるので)。

イラストタイトルは"Roots and shoots"。ジェーン・グドールさんが主催する同名のプロジェクトがありますが、草の根から、若い人から、教育を力にして世界を変えていこうというすばらしい取り組みです。わたしたちも巨大な背広族ワールドに「一寸の虫にも五分の魂」でがんばりたいものですね。

 

そして第6回は、「「行動する人」の集結、強みに 先進的に取り組む信州に熱視線」というお話で、実際に気候変動対策をリードしている長野県の取り組みの紹介です。長野では「地球温暖化対策条例」と議会提案の「脱炭素社会づくり条例」「長野県ゼロカーボン戦略」などにより、2030年までに温室効果ガスを60%削減する目標に政府より積極的に取り組んでいるのですね。こうしたよい流れを生み出しているのは何か?というお話です。

イラストタイトルは"Second Wind"。都市で決めたことを地方部へ、というような流れとはまた別の第二の風The second wind、という意味と、「息をととのえ、元気を取り戻す」a second windの両方の意味を込めて、信州で膨らませたシャボン玉が都市部へ活力を与えに飛んでいくというような感じです。

記事はこちらで読めますのでぜひ読んでみてください!

www.shinmai.co.jp平田さんが代表理事を務めるClimate Integrateのページからもバックナンバーを読むことができます。

Columns | Climate Integrate

わたしの拙い紹介文では全然伝え切れておりませんので、ぜひ実際に読んでみていただけますとうれしいのです!

 

 

 

 

夏の終わりの園芸だより

 

またご無沙汰してしまいました。

夏の間は何をしてたかというと、暑さにバテておりました(仕事はしてたよ!)。

ようやく今日、窓を開けたらまだ暑いながらもなんだか「あら空気が秋の気配」と思いまして、こんな空気ならそろそろ「あわてんぼのテディベア」みたいなセセリチョウでも見かけそう、と思ったとたん、さっそくベランダを忙しく走り抜けていくのを目撃しました。

もうちょっとしたら金木犀の香り漂う空気になりそうですね。

 

さて、バテてたのはわたしだけでなく、ベランダの植物たちもでして、今年大規模修繕の予定だったんで縮小・放置傾向(しかし来年に延期になり、宙ぶらりんな心で過ごしてます)、皆息絶え絶えですが、紫蘇とかバジルとかかいわれとかの香味野菜やツマ的なものとゴーヤだけは育っています。

ところで、5月ごろだったか、コンポストからのこぼれ種でトマトが発芽してたんで、たわむれに育ててみたんですが。

ベランダの強風避けにビニールかけたんですが右の苗は手遅れ。

で、残った1本はというと。

疲れた日差しの中で気怠く佇んでますが、まあ大きくは育ったんですよ。でもやっぱり予想通りというか、F1種のこぼれ種はダメですね、実がちいともつきゃしません。というわけで虚無への水やりを日々続けてしまったわけです。

花はかろうじてつくんですがねー。そのまま落ちちゃう。

で、そんななのに、またコンポストの土入れたところ見たらこんなですよ。

もう育てないからね!(あーでももったいなく感じる...)

 

さて、そんな実りのない話ばかりもなんですから、イチジクの話題を。今年は鉢植えのイチジク、9個実りました。

ふふふ、ういやつ。

こちらは豆腐と豆乳ヨーグルトで作る菜食チーズケーキ風お菓子にトッピングしました。

あーおいしかった。

ではでは、次回はまた仕事の紹介でも。

菜食晩酌日記第21回 つまんで!おつまみ

暑いですねー。こう暑いと、なんかずーっとトマト、きゅうり、かいわれ、みょうが、つるっとした麺!みたいな食生活になりがちですが、そういうものを食べつつ、それだけだと物足りなくて、つい酒のアテ、肴、おつまみ的なものもちょいちょい食べちゃいますね。

 

というわけで、今日はおすすめのおつまみ2種を紹介です。

●まずはクラッカー。

今まではカルディでコルッシのクラッカーを、原料の油が「ひまわり油」(パーム油でない)だから、まあ、いいかなあと時々買ってたんですが、ある時ふと見たら原材料が「植物油脂」に変更になってまして(植物油脂って書いてある場合、大抵パーム油なんですねー)、やっぱり天候不順でひまわりも不作だったりして安定調達も難しいのかしらん、と思いつつ、でもできればあんまりパーム油を消費したくないなあ...(※1)と思わなくもなく。

どうしようかなあ、自分で作ってみるか、といろいろレシピを探しましたところ、このレシピ↓がすごい簡単で間違いなくおいしいです!

 

youtu.be

手作りレシピのクラッカーって、「簡単でおいしい!」とかの売り文句でも、作ってみると時々、若干カチカチだったりボソボソだったり崩れやすかったり、作る時も超ぼろぼろしてて作りにくい、なんか思ってるのと違う...、などちょっと残念なレシピのものも時々あるんですが、このレシピだと簡単で、生地の手離れがよくまとまりやすいから作りやすいし、何より食感がサクッとしてて、余計な器具とかビニール袋使わないで(※2)、コツなく失敗なく確実においしい!一押しレシピです。

材料もシンプルで、家にあるものですぐできます。油はオリーブオイルは間違いのないおいしさですが、他の家にある油なんでもいけると思います。塩昆布のせいか、チーズが入ってるみたいなうまみがあって、こりゃいいです。

わたしはこれで、生地の20%ぐらいを全粒粉にして、もうちょい薄くのばしてます。薄い方がカリッとしておいしいかも。

なお、こねる時、パイ生地作る時みたいに何回か畳んで伸ばすといい感じがします。焼き加減も、結構香ばしく焼けてるぐらいがよくて、うちのオーブンでは余熱なし20分でちょうどよかったです。

 

で、これをちょっとまたアレンジ、甘いバージョンも作ってみました。塩昆布は入れないで、代わりに干しぶどうを20gぐらい軽く刻んで入れて、てんさい糖もスプーン2杯ぐらい加え、塩をひとつまみ。こっちは厚み5mmぐらいで作りますと、あら、なんか、東○トのオールレーズンみたいなんですよ。

↓右がレーズンバージョンです。とはいってもこの写真じゃあんまり差がわかりませんね。

 

両方ともビールやワインのお供にいい感じです、ほほほ。

(お子さんのおやつでもいいと思います、余計なもの入ってないし)

試してないけど、ほかにもアレンジとしては、塩昆布の代わりに青のりとか、ゴマとか、黒胡椒とか、シーズニングを混ぜたりとかもいけそうですね。簡単なのでぜひお試しあれ。

 

●あともう一品のおすすめおつまみ

こちらは、手作り品じゃござんせん。

これは最近スーパーやコンビニなどで見かける「豆腐バー」です。豆腐なのかなんなのかよくわかんないやつ、これ、見かけてもいつどういう時食べるものなの?栄養補給食?なんなの?とか思ってる方もいるかと思いますが、おつまみです(と勝手に断言)。これを小さく切って、ブラックソルトかけると超うまいひとくちおつまみです。

盛り付けも雑ですね、すみません。でもおいしいですよこれ。

 

(ちなみに菜食の方向けにちょっと注意としては、豆腐バーはプレーンな和風とバジル味以外のフレーバーのものは確かかつおだしとか入ってたみたいなんで、成分見て選んでくださいませ)

わさび醤油とか胡椒かけてもいいけど、ブラックソルトがあればぜひブラックソルトで。

なお、ブラックソルトは何度も紹介しており、もうなんかブラックソルト推進委員のようになりつつありますが、これ、なんかドラえもんに出てきた「なんでもかけると超うまくなる調味料」的な趣があるすごいやつなので、本当あるとよいですよ。まあ平たくいうと温泉卵的な香りの滋味あふれる複雑な塩の旨味がたまらん。

店頭で売ってることをあまり見ないのでいつもネットで買ってますが、わざわざネットショッピングする価値ある逸品でございます。

こういうのです、と一応紹介。アフィリじゃないよ↓

item.rakuten.co.jpミルで挽くといつでも新鮮な香りでお楽しみいただけます、ってなんか営業口調ですけども、いやほんとに。

以前ここでも紹介してて、豆腐でスクランブルエッグぽいものも作れちゃうという。(ブラックソルトは加熱しちゃうと香りがちょっと飛んじゃうので、後から追いブラックソルトをかけると吉です)。

 

以上、おつまみ紹介というか最後はブラックソルト紹介でした。まあ、他にも、冒頭に戻りますが、きゅうりとか味噌とか醤油麹とかつけて食べてるだけというのも全然いいんですが。野菜スティック大好き。

 

ではではまた。

 

 

 

 

 

 

※1

なんでパーム油を消費したくないかというと、パーム油栽培の環境破壊は結構深刻らしく、こういうのも見ちゃうと、ちょっと人間、ばんばん使ってる場合でもないよねえ、控えたほうがいいんじゃないかなって感じなんですが、原生林切り開き系の単一大規模栽培の作物はパーム油に限らず菜種油とかも、それに食べ物じゃなくて製紙とかも大なり小なり同じ問題は抱えてるんで、避けようにもなかなか難しいですね。

まあ、そうは言っても、何をどのぐらい使うのがマシなのかな、減らせる部分は減らそっかな、とかはちょっぴり頭の片隅に置いといた方がいいかなあと思ったり。

で、油の問題は結構悩ましくて、わたしは米油を「もともと米なら日本で作ってるから他の場所で大規模栽培した作物由来の油よりマシかな?」と思って使ってたんですが、米油ってこういう問題があるらしく、グリシドール脂肪酸エステル自体の説明は↓なんですが、

www.maff.go.jp米油はここ見ると→もともとちょっと含有量が他の油に比べて高いらしいんですね。

うーん、だったら国産の紅花油とかにしようかなあ。と悩み中です。お値段ちょっと高いけど、まあ、油は高いもの、と思って使用量を控えめに、ぐらいのほうが健康にも環境にもいいのかもしれませんね。なんで、クラッカーもちょっとずつ食べよ。って、なんか楽しい話を気楽に書こうと思ってても、ついついしょっぱい話もついて来ちゃいますね最近。こりゃこりゃしつれい。

※2

わたし個人的にレシピにビニール袋使うヤツ苦手なんですよね、却ってめんどくさいような気がするし、汚れたビニール袋はそのままではプラ回収に出せないので結局袋を洗うならボウルとか洗う方が楽な気が。すぐ食べちゃう浅漬けとかに「野菜をビニールに入れて塩揉みします」とか、手で揉んじゃう方がはやくない?

仕事紹介「父が子に語る科学の話」の装画

普段ブログ更新頻度が低いくせに、めずらしく立て続けで仕事紹介になりますが、今日発売の講談社ブルーバックス「父が子に語る科学の話」(ヨセフ・アガシ著/立花希一訳)の装画と中身の挿絵を描いています。

↑挿絵はこんな感じです。なかなか歯応えのある議論を、親しみやすく読めるように楽しいイラストを心がけました。

 

ヨセフ・アガシ博士は哲学者ポパーに師事した科学者であり哲学者で、この本は1962年に初版が出版され長く親しまれた科学入門で、このたびまた今の時代に読み継がれるべく、改訳、再編集、新装で登場の運びとなりました。

実際にアガシ博士がお子さんのアーロンと科学問答をしていくプロセスを描く中で、科学の歴史をその過程の複雑さ、面白さを読者に紐解いてくれるという本になっていて、ゲラを読んてでとても面白く、頭をひねりつつ挿絵を考えるのが楽しかったです!通して読むと、知らなかったよ科学の歴史、こんなにいろいろ見つけられてはひっくり返され、また再発見し、という営みの連続なんだなあと改めて感じ入りました。

 

冒頭には読書猿さんによる紹介の序文もついてて本の世界にすっと誘ってくれる作りになっています。

書店では手に取って読める本の紹介用の小冊子も置いてあり、夏休み本としてイチオシです。

(↑これは紹介冊子からのその序文紹介の写真です)

読書猿さんも指摘していますが、わたしもこの本で感銘を受けたのは「科学は無謬ではなく、間違いを重ね、それを検証し続けるプロセスだ」というメッセージで、これはかつてカール・セーガン

「科学には誤りがつきものなのだ。その誤りをひとつひとつ取り除き、乗り越えてゆくのが科学なのだ。(中略)反証があがることこそが、科学的精神の真骨頂なのだ」

(人はなぜエセ科学に騙されるのか・新潮文庫より)

と言っていて、わたしはアガシとセーガン、ふたりの科学者の共通点をなんとなく感じながら読みました。

 

そして、この本のつくりの「父が子に語る」という形式には、読書猿さんも書いていましたが「関係性の安全」が意識されていて、上から高圧的に啓蒙したり否定したり、あるいは相手を侮るといったことがなく、わからないこと、疑問をもつことを安心して語れる健全な関係、時にサポートし、でも対等に語り合う関係のもと対話が進みます。まるでくつろいだキッチンにいるような雰囲気で、読者はアーロンと一緒に知的冒険に安心して没入できるようにできてるんですね。

 

きょうび、SNSなんかだと、科学やファクトを巡っても、対話というよりもどっちかを打ち負かすための、「議論」というかもはや「ケンカ」のような地獄の様相が繰り広げられるのを見ることもまま見かけますが、初学者や若い人がそうした冷笑的な議論しぐさを眺めたり自分も使ったり、という習慣に慣れてしまう前に、この本のようなあたたかい、誠実な教育的良心に基づいて作られた本を読むことで、科学はそういうふうに使う飛び道具では決してない、世界をよりよく知るための手がかりとしての道具であるということ、また、他者との対話はお互いに敬意を払い高め合う有意義な相互関係から成り立つということを楽しく学べるといいなあと思います。

 

この本も前回紹介の本に続き、夏休みの読書にぴったりの良書です、ぜひ!

仕事紹介「だから私たちは人生を変えていける」装画

16日配本開始の三笠書房「だから私たちは人生を変えていける」(ウエイン・W・ダイアー著, 渡部 昇一 翻訳(敬称略)のカバーイラストを描きました。

イラストはこちら↓のように線画を入稿して、三笠書房装幀室さんに色などデザインお任せしました。

文字の書体や入り方、紙の雰囲気や色など、昔の洋書のような端正だけどひねりもある感じで、とってもいい感じで、前向きな本のメッセージと合った夏の読書にぴったりの装丁にしていただきました。

 

 

自分の内面にポジティブな変化がほしい、個人のそういう変化へのさわやかな旅立ちをイメージして描いてみました。

 

人生、自分の気の持ちようだけでは変えられない社会状況とか格差とかもあるともわたしは思うので、自己内面の変化だけでどーにかならない局面もやっぱりあるとも思うんですが、少なくとも自分で自分の中の向上心や内面の自律性を実感できるというのも、生きてく上では大切かなあと思いますので、読者の方が本の言葉から何かよい方向に自分の気持ちを整理できるきっかけを受け取れるといいなあと思います!

 

菜食晩酌日記第20回 、と書きつつ晩酌でなく朝食問題

いんぐりっしゅまふぃーん。

 

はてなブログはお題参加企画がありまして、いろいろお題があるんですがその中に

お題「朝食に何を食べていますか?」

というお題がでありましたので、今日はこちらのお題に寄せて朝食のお話。晩酌どこ行った。いや、まあまあ、たまには。

 

わたしは夜型なもんで、朝というか昼に自分的には朝ご飯を食べまして、あとは夜に晩酌、という1日2食体勢が長年の習慣ですが、朝は「おいしく、けど手間は簡単に済ませたい」という感じで、メニューは大体決まってます。

パターン1 パン、野菜スープ

パターン2 乾麺のそうめんかうどんか蕎麦(夏は冷やし、冬は煮麺)

パターン3 パンケーキ、野菜スープ

パターン4 グラノーラやシリアル

パターン5 ごはんに納豆、味噌汁

パターン6  おにぎり、味噌汁

ワンパターンだな、とか思ってましたが、書き出したら6パターンもあった。自分でも意外。なお、どのメニューの時も必ず果物入り豆乳ヨーグルトとコーヒーがつきます。登場頻度は上から順に多いです。

 

で、この中で一番多いのはパンとスープなのですが、菜食だと案外パンの入手が難しく、市販のものは牛乳や卵が入ってることが多いんでパンは自分で焼いてます。サワドーなどの凝った本格パンではなくて(食べたいけどわたしのようなものぐさ太郎には作るハードルが高い...)、小麦粉とイーストと豆乳と、みたいなシンプルパンで、もっぱらクックパッドさんのレシピにお世話になってます。

 

最近はいつもこのレシピ↓で作ってます。間違いなくふわっとおいしくできます!

cookpad.com

実際に作ったもの。なんかくっつき気味のなかよしさんになりがちですが。

 

 

イングリッシュマフィンの型を買ったので、イングリッシュマフィンも焼きます。

このレシピ↓が簡単でよいです!

cookpad.comで、冒頭の写真のマフィンがこれなんですが、マフィンの場合、間に具を挟んだりします。これ↓はひよこ豆を潰してアーリーレッドのみじん切りとか野菜と豆乳マヨやマスタードで和えたのと、きゅうりとかを挟んだもの。これ、とってもおいしいです。アーリーレッドがいい味出してるのと、かけるとなんでもうまくなるブラックソルトが決め手です。

 

で、パン食が多いのは、一度作っておけば、その後1週間ぐらい朝まあまあ簡単なので。これみたいに豪華に具を挟んだパンとかはちょっと手間ですが、ただのパンとスープの場合、スープ用の野菜はなんでも見切り品とかいっぱい買えた時に洗ってスプーンに乗るサイズに刻んで袋に入れて冷凍しておいて、朝は鍋にざらーっと投入して使えるので包丁使わず楽ちんです。パンも冷凍しておいて、使う時は少し水で湿らせてレンジで40秒、その後ガスレンジのグリルで1分半弱火で焼くとちょうどよく外側ぱりっと内側ふんわりになります。20年選手のトースターが壊れたので捨ててから、うちはもっぱらグリルが活躍しているのであった。グリラーも使えるし、グリル最高!(油断すると焦がすけど)。

 

で、ごはんも炊飯器じゃなくて土鍋なんで、朝ご飯を炊くゆとりがある時には和食にします。土鍋でもすぐ炊けるんですけど、蒸らし時間が待てないせっかちモーニングですと芯っぽいごはんを食べがちなので、やはり「待つ」心のゆとりが必要。

なんで、ごはん好きなんですけど、ちょっと登場頻度が少ない。おにぎりもすごく好きなんだけど、おにぎりは若干工程が多いからなー。朝からおにぎり握っちゃうと、一仕事なしとげた気分になってその後だらけてしまったりするんですね(ってどんなものぐさなんだ)。

なので和食の時は納豆が多くて、納豆大好き。しかし、この場合ほとんど豆しか食べてないな。醤油も豆だし。

納豆は「タレ、からし無し」を選んで買うんですが、辛子はチューブ入りではなく断然缶入りの粉末からしが好きです。一回に練る量を慎重に決めないと、中途半端に練りすぎちゃったから全部使いきっちゃおか、みたいなノリで入れすぎると「涙のツーン大会」が開催されてしまうのでちと注意が必要ですが、粉の方が風味がよいまま長期保存できるので。わさびも缶入り粉末がよい。てか、なんか練るのが好き。

 

時間がない時はシリアルとかオートミールとかグラノーラ です。一番楽ですが、野菜が全く取れないのが玉にキズですね。最近グラノーラを自作してます、簡単でおいしいです。けっこう甘味を入れたつもりでも甘さ控えめです。でも、味的にもむしろこのぐらいのほうがいいかも。というか市販のはすっごい砂糖入ってるだろうな、って作るとわかりますね。

端っこ焦げてるけど、さっくさくでおいしいのよん。ドライフルーツは焼いた後に混ぜてます。焦げちゃうから。

 

↓さて、最後に、これは日経新聞の毎週土曜のコラムのイラストから、朝食っぽいものを集めてみました。長年やってるんで朝食がテーマの回もよくありますね。右の図はイソフラボンについての回のイラストで、イソフラボンにはグリコシド型とアグリコン型というのがあり、体に吸収されるのはアグリコン型なんだけど、グリコシド型も自分の腸内細菌と結合してアグリコン型になるよ、というようなお話でした。

ちなみに、イソフラボンって摂りすぎて大丈夫なの?みたいな問いにつきましては、農林水産省のQ&Aによると、日本人は長年何かと大豆製品取ってて問題なく生きてるから、サプリなどで多量に摂らなければ通常の食生活では問題なさそう、てな感じでした(詳しくは読んでみてね)。

www.maff.go.jp

とっちらかってオチはありませんが、よい朝食でよい1日を!とはいえ、うちの場合、朝食終わったらすぐ「夕飯何にしよかな...」の問いが始まるんですが。日中が短し。

でも、3食食べてる皆さんのほうがさらに毎食が追いかけてくる感もあるのではないでしょうか。3食毎食作るなんて考えてみたら毎日すごい偉業なのではないか。

ではでは。

 

 

仕事紹介ー信濃毎日新聞 思索のノート第3回です

あらあら前回書いてからうっかりもう一ヶ月近く経ってしまい、連載の3回目ですね。

信濃毎日新聞のClimate Integrate.org代表の平田仁子さん連載「思索のノート 脱炭素の先に」の第3回は6月9日の日曜に掲載され、今回もイラストを描いています。

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Columns | Climate Integrate

今回のお題は石炭です。石炭って、今時そんなものもう使ってないんじゃあ?と思ったらどっこい、

 

"日本の温室効果ガス排出の4割近くが石炭由来であり、発電と製鉄に多く利用されている。特に、私たちが使う電気の3割を生み出している石炭火力発電は国内最大の排出源である。"(本文より引用)

 

なのだそうです。石炭はそのようになんとなくわたしたちに「見えてない」のですが、石炭が引き起こす気候変動への深刻な影響は「見えてない」ではすまされないのですね。それについてのお話です。

なぜ日本では石炭の問題が知られていなくて、対策も遅れているのか、そんな中で平田さんが何に取り組まれているのか(すばらしい成果です!)、ぜひコラムをお読みください!

* * *

で、ちょっとここから平田さんの記事からは脱線しますが。

近年、山間部の美しい自然の中に突如メガソーラーが、とかの問題がありますが(もちろんわたしも自然、森林破壊をしてメガソーラーを作るのはよくないと思いますが)、その場合、被害が非常に目に見えやすいので問題を認識しやすいんですが、火力発電の大気汚染などは簡単には見えてこない被害なので、問題理解が広まらないのですね。火力発電はCO2が大問題なのはもちろんですが、それ以外にも大気汚染などの問題もあまり知られていないのですがあります。気候ネットワークさんのブログなどで問題を知ることができまして、そこからの引用になりますが”世界保健機関(WHO)によると大気汚染による早期死亡は世界で年間700万人にもなります。”)

同様の問題として、風力発電でのバードストライクも、風車の下でなくなっているオオタカなどを見るとわたしも悲しく、なんとかならないのかと思いますし、その問題も防止できるように取り組んでほしいなとも思いつつ、しかし風力発電よりも人間活動(ビルディングだったり)や猫の放飼いなどによる鳥の被害のほうがものすごいという事実もあるらしい↓んですね。

www.yamashina.or.jp

"現在人間が鳥にもたらしている脅威は風力発電だけではありません。本稿では、北米での年間バードストライク死亡数を40万羽と推定した研究を紹介しましたが、同研究では、同じく自動車に轢(ひ)かれて死亡する鳥は年間8000万羽、さらには、飼い猫やノネコに殺される鳥は年間10億羽もいると推定されています。(上記記事より引用)"

 

で、まーこういう話をすると「だからあっちのほうが悪くてこっちは悪くない!」とか、そういう話によく持ってかれがちなんですが、やっぱりそうではなく、物事を改善するには、よりマシなほうを選びつつも、その中での被害の軽減、減少も同時に目指していくことが必要ではないかなあと。

再エネを推進していかないと、大きなスパンで本当に人類や他のあらゆる動植物への影響は多大なのは確かです。なので、進めなきゃいけないんですが、再エネの推進には適切な場所選定や環境アセスメントが必要ですし、廃棄物問題も先送りにしちゃいけない。けども、だからと言って火力発電や現状維持を続ける理由にしてもいけない、という感じでしょうか。

それと、個人が我慢して我慢して、っていう省エネはよくないというか結局弱い人が皺寄せを食うし持続不可能とも思いますが、社会全体ではやはり「不要なものを省いたり過剰消費を抑えて最適化」という方向で省エネもしないと、「技術が開発されてもそれを理由にエネルギー消費機会を過剰にしたら、総量では使用量が減ってないどころか増えちゃう」ってのもありますし。

例えば、いくらLEDの消費電力は低いと言っても、だからといって駅の構内の柱という柱にLEDビジョンとかくっつけてCMを見るような習慣を作らなくても、ほんの何年か前までは困りもせずに生きてきたような気がするんですがねー。

* * *

ちなみに、この連載、イラストには毎回タイトルがついてまして、今回は「A Portable Climate」です。これは、ラルフ・ウォルド・エマーソンが「富について」のエッセイで石炭、coalをそう(当時の感覚では良いものとして)呼んでいたのです。石炭とそれを利用した蒸気機関の利便性を称える話の中で、

 
"For coal is a portable climate. It carries the heat of the tropics to Labrador and the polar circle: and it is the means of transporting itself whithersoever it is wanted.
石炭というのは持ち運べる気候である。それは熱帯の熱を、(カナダの北東)ラブラドールや北極圏、どこへでも運び、またそれ自身を運ぶ手段でもある。(拙訳わたし)"

 

と書いてまして、うううーん、今となってはなんと皮肉な...と思ってしまいました。今や世界中にその熱は運ばれ、冷ます手段はないという...
 

ではまたー。

仕事紹介ー信濃毎日新聞 思索のノート第2回です

信濃毎日新聞でClimate Integrate.org代表の平田仁子さんが連載している「思索のノート 脱炭素の先に」の第2回5月12日の日曜に掲載され、イラストを描きました。

↓こちら(画像クリック)でWEB版も掲載されています(会員記事ですが登録すれば無料会員も読めます)

今回は、平田さんがどうして気候変動問題と関わるようになったか、キャリアの変遷と、また、関わり始めてから分かった、企業や政府やマスコミや利害関係者からのミスインフォメーションや人々の関心の低さなどなど、いろんなものが絡み合って気候変動問題が矮小化されているという構造の障壁についてのお話です。イラストのタイトルは「 Who's igniting?(誰が点火してるの?)」です。それぞれのBranch(枝/部門)に問題があるというような寓意を少し込めてみました。平田さんの記事、非常に興味深いので、ぜひお読みください。アーカイブとしてこちらでも前回分を読むことができます! 

 climateintegrate.org

* * *

 

 

さて、そして気候変動の問題は今でもまだテレビや新聞の一面をばーんと飾るわけではないですが、注意 深く見ていると、やばいニュースがどんどん更新されてますね。例えばこれ。 

 www.bbc.com

↑これ、グラフ見ただけでひゃー、やばいなと思います。というか、これを今から右肩下がり横ばいにしなきゃいけないわけで...。(あわてて書いたんで端折りすぎました、気温上昇傾向を下げるのはもう無理だと思います、温暖化ガスの排出量を右肩下がりにしなきゃいけないのでした)どーすんの!

やばいニュースその2

www.bbc.comこれのやばいところは、サンゴがもう温度上昇に耐えきれず白化(から枯死へ)しているというのもありますが、

「気候変動に関しては何十年もの間、世界中の海洋が地球の「免罪符」となってきた。
海が人類が排出する二酸化炭素の約4分の1を吸収するだけでなく、余分な熱の約90%をも吸収するからだ。
しかしこの1年、とりわけ海面水温が高くなったことで世界の海洋が大規模な吸収量を維持するのが難しくなっていることが、かつてないほど深刻なデータで示された。」

でして、こうなってくると気温上昇がさらに加速してしまうんですよね。どーすんの、ほんと。

 

やばいニュースその3は極め付けです。

英語の記事ですが、ガーディアンから。

www.theguardian.com

これはですね、世界の主要な気候科学者(気候変動に関する政府間パネル IPCCの科学者)数百人にサーベイを行ったところ、回答者の80%が今世紀には地球の気温が産業革命前の水準より少なくとも2.5度(4.5度)上昇して、国際的に合意された1.5℃目標を大幅に超え「人類と地球に壊滅的な結果を引き起こす」と予想しているという結果になっちゃったんですね。がーん。

えーと、じゃなぜ1.5℃を超えたらダメなの?というと、このへん↓の記事にざっと載ってるんですが、

jp.reuters.com

www.greenpeace.orgとにかく、1.5℃はひとつの大きな閾値で、それを超えると人間もですが野生生物や生態系に取り返しのつかない影響が起こることは確かです。サンゴ礁絶滅、シロクマも絶滅、他の名前も知らない動植物昆虫の絶滅も多々、作物も不作とか干魃、人間が居住できなくなる地域も増え、災害甚大化、などなど、言ってて気が滅入ることが起こって、影響が不可逆になっていくらしいんですね。

 

しかし、人間、あまりに巨大な問題は考えるキャパがなくなるというか、例えばスーパーでちまちま安売りの品をチェックしたりするのに家やら車を買うとかなったら10万円単位のオプションとかもうわけわかんなくなって「ま、いっか」って付けちゃったりしないですか?というわけで、わたし含めみんな問題の深刻さに比べて「これやばいね」認識も追いついてないし対策も全然進んでないし、こういうニュースを見たら見たで「あーもうあかん、もー何やってもダメだー、じゃもうやらない」みたいな心境になりがちです。

 

が、科学者の人たちが言ってるのは「もうダメだー」ってサジ投げ状態とはちょっとニュアンスが違くて、

www.theguardian.com

「長年研究して現実に起こることの過酷さを知ってるからこそまじ絶望してうつ病になったりするぐらい悩んでるし本当未来怖いんだけど、なにがなにってずーっとそれを言い続けてたのに、各国政府が全然対策してないことに超怒ってるんだよ!」(超要約)

ということなんです。まだできる対策いろいろあるのに、わたしたちの社会は現在進行形でチャンスをドブに捨てようとしてるんですね。

気候変動に対する対策としてよく語られるのは「適応と緩和」という考えで、「適応」は起こってしまった状態になんとか適応する対策を、ということですが「緩和」というのは、とにかくこれ以上気温が上昇しないように対策を取る、ということです。が、最近のニュースなんか見てると、早くも「緩和」はすっとばして「適応」のほうを考えようじゃないか...みたいなムードも感じなくもないんですが、それでも、他の記事などでも粘り強い科学者の人たちが言ってるのは、

「1.5℃がダメでも次に目指さなきゃいけないのは1.6℃、それが無理でも可能な限り低く抑える努力をするべき」

まだ緩和を諦めちゃダメ!ということなんですね。

 

そんで、平田さんの記事の話に戻りますが、平田さんが指摘する「構造の壁」のひとつに、こうした問題の「共有できなさ」というのもあると思います。「気候変動が大変だ」的なニュースはちらほら見るようになりましたが、具体的になにがどうやばいのか、わたしたちは何をしたらいいのかというニュースやもろもろ詳細なデータはまだまだ関心がある人が積極的に取りに行かないとわかりにくいですもんね。

とにかく、次の選挙で気候変動について真剣に考える政治家に投票しないとラチがあかないことは確かなようですし、わたしたちもそうしたちゃんとした政治家を選んで政策や社会インフラを変えて、ある程度今の生活スタイルとは様相が変わるぐらいの対策に賛成しないといけないんじゃないかと思います。

そういうのって抵抗もあるかもしれないんですが、なんだったら2.0℃とか3.0℃とかの世界になっちゃったら「問答無用でかなりいやーな形で生活が大幅に変えられてしまう」という状態が起こるわけですから、だったら今、「ある意味今より進化して便利になったりもするし、あるいは不要な無駄を省いて最適化したりするし、自然と人間とのよりよい関係を見直した結果として人間がちょっと譲歩する部分もあり」という意味での「対策による変化」は受け入れる必要があるんじゃないでしょうか。