saoriotsuka-diary

イラストレーター大塚砂織の由無し事を綴るページです。仕事の紹介もしますが、ベランダ園芸の話やたわいない話が多いかも。

ここ半年ぐらい分のはれ予報の連載を一挙紹介です

今日はしんきん「はれ予報」吉永みち子さんの連載コラム「鳥の目虫の目魚の目」の挿絵の仕事をまとめてご紹介です。連載の仕事というのは、毎回その月に紹介すればいいのに、うっかりするとすぐ溜まってしまいますが、やはりせっかくなので(?)遅ればせながらもまとめてみようかなと。

 

↓2023年11月号。夏頃話題になった国立博物館クラウドファンディングについてのコラムでした。博物館の存在自体が博物館入りしそう... みたいな。

小さい絵のほうは「庶民が雀の涙でクラファン出し合っても、一方お上は大金をじゃぶじゃぶどっかに降らせちゃってない?」という悲しい「雲の上」事情です。

 

↓2023年12月号では、昨今目まぐるしく変わる都会の街の再開発について。渋谷駅なんて、昔知ってた景色いっこもないんで、久しぶりに来たらまるでわからんおのぼりさん状態、って人、結構多いのでは?

再開発で便利でキラキラになったかもしれないんですけど、タダで座れる場所とか、緑とか、見慣れた懐かしい風景とか、そういうのはどんどんなくなっていきますねえ...。

 

↓2024年1-2月号ではホンネとタテマエという言葉についての考察です。本音で話す人のほうが正直な人、というような感じもするけども、建前、きれいごとと言われてしまうものの中にも理想とか矜恃とか原則とか、大事なものもあるんではないかしらん、というような。本音と称せば差別とかぱーぱー開陳できちゃうような社会だったりするのもヤですよね、確かに。

それと2枚目、本音と建前の絶妙な防波堤として「大丈夫です」って言葉がありますが、なにがどっちに大丈夫なのか戸惑うことも多しですよね。

 

↓2024年3月号は、12月号の話題ともつながるんですが、最近また「超高層ビル」が増えているというお話。麻布台ヒルズの最上階が200億円らしいとか、ゼロの数に驚いて思わず絵にしてしまいました。

小さいイラストのほうは吉永さんが子どものころに「摩天楼」という言葉がなんとなくおどろおどろしい気がして怖かったというエピソードから。怪人マテンロウ、夜現るの巻です。

 

↓それでこちらは2024年4月号、ふう、やっと最新に追いつきました。今回は吉永さんの個人的な思い出から、ギフテッドと呼ばれる人の話まで。小さい絵はどんぐりの背比べから抜きん出るアインシュタイン

 



さて、こうして振り返ると毎月、その時の話題になった問題などがタイムリーに取り上げられることも多いのですが、月日の立つのが早い早い、というか毎日のようにやっかいな社会の問題が上書きされてくこの世の中なんで、半年前ぐらいでも「ああ、そんなこともあったっけなあ」みたいに流れていっちゃいそうですが、いやいや、読み返すと吉永さんの社会を見る目がのするどさに、やはりどの問題も流しちゃあまずいよね、って改めて思わされます。

吉永さんのコラムはいつも本当に面白くて、わたしがここで要約というかまとめているよりもずっと深い考察があるのです(なので、もし読める環境の方はぜひ読んでほしいです!)。絵をつけさせてもらうのが楽しく、本当にやりがいを感じるいい仕事なので、毎月あるのがありがたいです。今年もノリノリで絵を描いて文章に彩りを添えていきたいです!

お題「「やりがい」を感じる瞬間」