久々に菜食晩酌日記なわけですが、のっけから朝食のフレンチトーストもどき(卵なし)です。
最近グリラーという魚焼きグリルで使う陶器の調理器具を買いまして、これが便利で最高であるというお話。
これです。黒の他にもかわいい色のバリエーションがあるみたいなんですが、使ってると蓋の裏側とか焦げ色がついてくるんで、そういうのが気になる方は濃い色を選ぶといいかもしんない。
わたしは焼き野菜とか好きなんですけど、魚焼きグリルの網に直接だと、あとでグリルを掃除するのがちょっとね、とかありますし、オーブンだと最近電気代も気になりますし。うちは再生エネルギー100%のところと契約してますんで、本当だったらガスより電気を使ったほうがいい(※文末注)んですが、ここんとこの世情、電気代がアレですよね、うちの再エネは市場価格連動プランですんで、毎日スポット市場の表とにらめっこしてますと夕方はやっぱり高い。そういう夕飯時にオーブンでじっくり、的な料理にためらいを感じる今日この頃。悩ましく思っておりました。
で。このグリラーは最初に加熱してから陶器の遠赤外線で余熱調理ができるらしく、それならまあマシかもしれないかしらん、と思いまして導入に踏み切りました。省エネ調理といえば圧力鍋があるんですが、あのう、ばかみたいな話で恐縮ですけど、わたし圧力鍋は若干怖いんですね、なんで、あるけどあんまり使わない。それに比べるとこれはかなり手軽そう!
と、また脱線してきたんでグリラーに話を戻します。使い心地なんですが、よいですねー、これ。材料切ってグリルにつっこんで10分ぐらい火にかけて、あとは15分〜30分ぐらい放置しとくと、いい感じに火が通っておいしくできてます。うちは菜食なんで肉や魚などではどうなのかわかりませんが、野菜やきのこはホクホクです。きのこ!ああおいしいのよきのこ。ただ、根菜はやっぱりちょっと火を長く通さないとかな、と思うんで、わたしは根菜、だいこん、じゃがいも、里芋は先にレンジで3〜4分チンしてから焼いています。(それも省エネ的に微妙な気もしなくもないですが...。)あと、そういうのは薄切りにして入れれば火が通りやすいので、ゴロゴロ感が必要ない場合は薄切りで。
上のフレンチトーストはフライパンでやるより表面カリッと中ふっくら、がいい感じにできますし、りんごやさつまいもなんかを切って焼くのもオツです。ヴィーガンバターとかシナモンとかまぶして焼くと、うーんいい香り。
焼き野菜は、切って少し油で揉んでからだだっとグリラーに入れ、10分加熱、15分放置、焼きあがったら蓋をあけて最後に1分ぐらいまた焼くとちょいと焦げ目ができて、そこにドレッシングとか塩とかお好みでかけるだけで立派な一品。ズボラーに最適なグリラー(無駄に韻を踏む)、毎日のように使っています。
調理例。
↓カリフラワーときのこと厚揚げ。ポン酢など垂らしていただきます。
↓薄切りのじゃがいも(下の方にあるんでよく見えませんが)とズッキーニをパン粉焼きにしました。チェダータイプのヴィーガンシュレッドも散らして。
↓これはゼロミートのハンバーグタイプを付け合わせ野菜と一緒に焼いたもの。
↓かぶは焼くと甘くなって最高ですね。あつあつに醤油麹とマスタードなどのドレッシングをかけて。ただ、葉っぱは焼きすぎると焦げます。
↓れんこんとこんにゃくをめんつゆに浸してから焼きました。すこし味がしみたほうがいい感じのものは先に浸してから焼くといいと思います。
↓安納芋をサイコロ状に切って焼きました。お手軽デザートです。
などなど、まあ、うちのごはんは普段着ですんで盛り付けとかざーっとしてて若干ステキ度に欠けますが、ネットをみるときれいに並べて焼いたりしてる方がたくさんいて、フォトジェニックなんですねー。感心しちゃいます(が、見習わない人)。とにかく、簡単なのに味も見た目(は努力次第)もご馳走っぽくなりますんで日々ちょっと楽しいし、とにかく楽チン!
注意点としては、取り出す時にちょっと気をつけたほうがいいというか、グリルには長手方向に入れるんですが取っ手がこれだと使いにくいので、取り出す時には取っ手じゃない方向を鍋つかみとかで持って取り出したほうがいいです。あと、出来立てのグリラーは必ずなべ敷きとか引いたほうがいいです、うっかり炊飯器の上においた時があって、炊飯器の蓋が若干溶けました。(台所が狭いと置き場所がない時もあるのさ、ちぇっ)また、基本的なことですが出来立ては熱いんで火傷注意です。
あと、グリルの形状によっては「グリラーがグリルに入らない」という悲劇的展開になるらしいんで、もしも買おうかな、という方がいましたら、買う前にサイズは気をつけた方がいいです。
ではではー。
※余談ですが、ガスって結局メタンガス、化石燃料なんですよね。
以前にも紹介した気候学者のピーター・カルマスさんが関わっているEarthhero.orgという気候アクション推進団体があるんですが、その団体が日々個人が取り組める気候変動対策を紹介するアプリ「Earth Hero」というものを出していて、わたしはそのアプリを見ていちおう環境負荷の低い行動などをチェックしているんですが(全部取り組めているとは言ってないですよ、ははは)、そこで紹介されているアクションの中にも「天然ガスをメタンと呼ぼう」という取り組みがあります。環境負荷を知るには、まず正しい名前を知ろう、ってことらしいです。
メタンガスは温暖化係数でいうとCO2の25倍ありますが、これはガスがガスのままで大気中に放出されると、という意味ですので、メタンガスを燃焼させると分解してCO2と水になりますね(というのは高校の化学で習ったはずなんですが、わたしのような非理系脳は忘却の彼方だったのでおさらい)。化石燃料を燃やすとどうしてもCO2が出るわけですね。
ただ、放出されるCO2はメタンそのままが放出されるよりは温暖化係数自体は下がってるということにはなりますけど。
ちなみに、温室効果ガスを評価する場合には温暖化係数以外にも「大気寿命」という尺度もありまして、メタンガスはCO2より早く大気中から消滅します(12年)が、CO2はすでに大気中に莫大な量がある上に減衰の速度も遅いと言われています。ここがややこしいところで、根本的には「CO2は増えたが最後減らないで積み重なるのみ」というような状態になってるらしいのです。なので、これ以上CO2を出さない、というのもやっぱり非常に重要とのこと。
いっぽうで、メタンガスも今現在の気温に対しては温暖化係数が高いだけあって影響多大ですんで、例えば北極の氷床を「今」溶かしたりなどには大きな影響があります。いったんある時点で氷床が溶けて地球上からなくなっちゃったら、その後にいくら対策して温室効果ガス放出を減らしてももう氷床は戻ってこない(残念ながら巨大な氷床を再び作る冷凍庫はないんですねー、地球)のでまさに「覆水盆に帰らず」状態、気候変動は避けられなくなっちゃうんですね。
なので、「両方これ以上極力増やさないで、気温上昇を産業革命以前から1.5℃までで抑える」がカタストロフィー回避の鍵、ということらしいです、ふう、長い。(詳しくはこちらでわたしのような素人なんぞよりちゃんとプロが解説してますのでどうぞ)
そんなわけで、一般的にはガスのほうが石炭や石油燃料由来の火力発電である電気よりは省エネなんですが、そうは言っても、再エネ100%電気を使ってる場合には再エネは化石燃料フリーですから、ガスよりもなるべく電気を使ったほうが脱炭素対策にはよいわけです。
話を我が家の事情に戻しますが、じゃ、こないだガスコンロが壊れて買い換えた時にそこまでわかってるならIHにするべきじゃない?わたし。だがしかし。うちのキッチン、ガスコンロまわりに電源見当たらないのでなんか大規模な工事&出費が必要な予感、というか、そもそも契約が40AでしたんでIH使えないらしく、そのために契約アンペアを増やすのもそりゃそれで本末転倒じゃない?などと逡巡してたらよくわからなくなってしまいまして、結局ガスコンロを使っております。(で、じゃあせめて省エネ調理器具を...と冒頭に戻るんですね。シャトルシェフも買おうかな...)
給湯器が壊れた時も、本当はヒートポンプのエコキュート的なものにしたほうがよかったんですが、どうも共同住宅だと難しいですし、導入の初期費用も高ーい壁でしたんで従来型の給湯器のままです。こちとら老後の年金にも不安しかない、明日をもしれぬ零細個人事業主なもんで、巨大な地球の危機に対してせせこましい庶民の事情のほうが天秤で勝ってしまい、なかなか理想に現実(というか経済状態)がついてかないもんです、とほほ。
と、なにをするにも個人でやるのには限界がありますし、ただでさえ不景気であらゆるものが値上げするわ税金は上がるわ賃金は上がらないわみたいなご時世、寒い中暖房費や食費を節約するともう人権の問題に関わりますよね。ある程度生活にゆとりのある人が自分の環境資源の無駄遣いを自覚して減らそうと自主的に取り組むならいいことと思いますが、生活が苦しい人に節約しろっていうのは無茶な話です。上に書いたEarth Heroみたいなものも、個人が見るのもいいですが、本当は企業や政治行政をやってる人が見て「人々がこれを達成するために企業や行政ができる対策は何か」を知恵をしぼってもらいたいというのもありますね。
例えば、「日本中全戸無料で家のインフラの脱炭素対策しますよ、断熱リフォームも、給湯器交換もガス台交換、ZEH化どんとこい!」みたいな夢のような政策があったりしたら、気候変動対策も進むしみんなの住居が快適になるしでいいことづくめと思いますが、ま、今の所まだ夢ですね。って、チンタラしてるうちに時間切れになっちゃわないか。(なにこの注釈、無駄に長くて最後は愚痴っぽくなっちゃいましたね、おしまい)