
ありし日のベランダ。
以前からちらほら話してましたが、ベランダ菜園ティストにとって超厳しい一大天変地異、大規模修繕が春から始まり、やっと終わろうとしています。常々思ってるのですが、世のベランダ園芸家たちはこの苦難をどうやって乗り越えてるの?!
本屋などにいくと、「ベランダで育てよう!」みたいな園芸家の欲望を煽る(?)本は結構あるのですが、そこには絶対「大規模修繕の時どうするか」なんて書いてないんですねー。だいたい、このマンション買う時だってチラシに「広々ベランダでガーデニングもできる!」とか書いてあったんですよ。
原発の非持続可能性(放射性廃棄物の行き場)について「トイレのないマンション」という例えがありますが、比喩でなくマンション自体が「トイレのないマンション」問題、すなわち「大規模修繕時の退避場所のないベランダ」という命題を抱えているわけです(ベランダ園芸民にとっては)。どうしてるんだみんな。大規模修繕のたびに引っ越してるのか。
その答えを探すべく我々はベランダの奥地に向かったのであった、というわけで、今回「ベランダ園芸の持続可能性」について考えてみました。ベランダ園芸に興味ない人には全くどーでもいい話ですみません。
わたしの場合、同じところに25年も住んでるんで大規模修繕は2回目、前回終わった時にもひどい目にあっており、「もう植物は増やさない!」と誓ったはずなんですが、植物というのは増やさないと思っていても、さすが何万年もの時を耐え地球に繁栄し続けてきた種族。恐ろしい繁殖力とガッツに満ちてるんですね。寄せ植えの緑の脇役に、なんて買った10cmぐらいの苗がうっかりしてるとすぐ150cmとかに育ったり、剪定の時にちょっともったいないなと思ってそこらに刺しといた枝がすぐ150cmとかに育っちゃったりするもんです。

そこにベランダ天地創造主(わたし)の意志の弱さとだらしなさが加わっちゃったら、もう管理なんて幻想ですよ。ベランダも無駄にけっこう広いので、置こうと思えば置けちゃう。「あとひと鉢ぐらいいいんじゃない?」とか思ってるうちに手に負えない状況になってしまう(しまった)んですよ。
↓こちらに1回目のビフォーアフターと2回目実施前の写真があります。今見返してもどーするよこれ、って感じです。
saoriotsukadiary.hatenablog.jp
また、ベランダ園芸は植物だけでなく、鉢とか、それを置く棚とか、ものも気づけばワンサカ増え、室内だってすでにパンパンなのに、どうしてそんなものを家に格納できるというのか、いや、できない。
で、ここからはチートなのですが、幸い、わたしの家は歩いて10分圏内に実家があり、少しだけ植物を置かせてもらえる場所がありまして、前回も今回もそこに避難させてもらいました(でもそれを運ぶのも引越し並みの苦労が...)。
↓これを

↓こういう状態にしなきゃいけないのですね。

無茶だろ。(だがやった)
だって、大規模修繕って妥協なきイベントでして、「ちょっとは置いたままでいいんですよ」とか絶対ないんですよ。全撤去。無慈悲。非情の世界です。
しかしこの回避策、次回にはもう自分も年老いてでっかい鉢だのなんだの運ぶ気力も体力も恐らくないですし、いつまでも実家を頼れるものでもない(というか、むしろ実家にある自分の荷物を片付けないといけないですし)。ベランダ園芸のコンパクト収納可能性の追求は必須なのです。
でも、今回も四ヶ月ほど植物のない生活をしてつくづく思うのは、土壌研究の本など読むとしばしば引かれているラピュタのあのセリフ。
「ひとは土から離れては生きられないのよ!」
植物を育てられないというのは園芸家にとってかなりなストレスで、喜びを失いわたし自身が水を失い干からび滅びかけた草と成り果てた4ヶ月でありました。つらい。

じゃあなんだってマンションなんかに住んだ、って感じなんですが、若い頃は新米弱小自由業に一戸建てなんか買えるはずもなく、また人生の半ばを過ぎてみるとこれから人生も仕事も黄昏に向かって畳みゆく中、この不景気物価高と社会不安にますます一戸建てなんか買えるはずもないじゃん。と気が付くお年頃。夢はいつかは手放すもの、夢を追っても適わぬ悲哀を知ることだけが人生なのさ。と、おセンチに嘆いても始まらないので、地面を持たない園芸家の宿命を生き抜くべく、なんとか創意工夫するしかないのであった。
「置かれた場所で咲きなさい」みたいなフレーズは自己責任論の美化みたいな側面もあり、なんだかなーとも思いますが、でもでもそーするしかない人にとってはやはりここでしか咲けないのよ、せめてここで気高く咲いて散らせてほしい一輪の薔薇、というよりはど根性大根精神。

また前置きが長くなりましたが、では持続可能なベランダ園芸とは何か。
まず、マンション敷地内に退避スペースがない場合、
・大木を持たない。
・宿根草をなるべく持たない。
というのは大きな鍵ですね。
これは、野菜などの栽培や一年草を愛でる方向性でなんとかなるのではないでしょうか。そうは言っても全部は徹底できないというか、わたしの場合すでにもうあるわけです、大木(ベランダ基準でいうと)。で、今回は4つデカい鉢をマンション敷地内に置かせてもらいました。うちのマンションは敷地が狭く退避スペースがほとんどないんですよね。うーん。

まあでも今回このぐらい置けたんで、次回もこのぐらい(+あと2〜3鉢?)は許してもらえるであろうとします。これ以上は持たないぞ!多分持たないはず、持たないんじゃないかな........。
ところで↑写真の一番左のいちぢくは「もったいないな」と剪定の際挿し木した枝であり、その隣のキンマサキはうちに来た時高さ10cmぐらいの、寄せ植えのツマでした。その隣のオリーブ2本も買った時は小さな苗だったんですよ。
ベランダー各位はくれぐれも園芸雑誌の「鉢が狭くなってきたらひとまわり大きな鉢に鉢増ししましょう」とかのもっともらしい教えを間に受けてはいけません。その理屈だと鉢サイズは指数関数的巨大化の道まっしぐらです。鉢は増さない。同じサイズでコンパクトに保つ、それがベランダの掟です。
そして、ここからはみでてしまいどうにもならない植物は家に持ち込んで...と考えなくもないんですが、そうなると、虫対策も必要ですし、日照(それこそ修繕中は家の中も真っ暗なんですよ、とほほ)問題のため「紫外線照射ライト」なんかも必要になってきますね。これも厳しい。特に「虫を家に入れない」っていうのが...むむむ。ベランダ とはいえ野外、外にずっと出してた鉢って、どうしてもダンゴムシちゃんアリちゃんよくわからん小さき方々などのお家になっちゃってますからね。
あとは、
・資材やガーデンファニチャーを室内にしまえるサイズにとどめる。床にタイルとか敷くのはもってのほか。
前回の大規模修繕では床に敷き詰めてたタイルを処分するのにえらい苦労しましたので、これは絶対オススメしません(タイルを家に全部しまっておけるスペースがある方はいいですが)。タイルとか、粗大ごみにも出せないので処分してくれるところを探すのも大変です。
タイルに限りませんが、消費のシステムってトイレのないマンション化してるもの結構ありませんか?リチウムイオン電池とか、大量のプラごみとか、古着問題とか。バックキャスティングっていうんでしょうか、まず、最終処分まで責任持ってまわせる仕組みを作ってから売ってほしいのよ。と思っちゃうんですが。
もちろん買う側にも責任があるのですが、若い頃はぶっちゃけ考え足らずでした、すみません(というか今だって考えちゃいるんですが、善処できてるとは言い難いです...)
今回は25年使ってた木製のトレリスや室外機カバーなどを処分しなければならず(25年の歳月で木も朽ちてぼろぼろだったのと、重量質量からして次回の大規模修繕の時に置き場も確保できず、バラして捨てにいく体力もないかもしれないと判断し苦渋の決断をしました)、ノコギリで切って粗大ごみに出せたんですが、でもやっぱり、捨てるのは心が痛みます。もうそういう資源的にももったいないこともなるべくしたくない!
ですので、今回は突っ張り棒などで棚を作りなるべくガーデン設備を減らし、「いざとなったらバラしてコンパクトに片付け室内保管と再利用ができ、捨てる時もなるべく少なかったりリサイクルできる」というコンセプトのものを中心にしようと思っています。
室外機カバーは、上に鉢をおきたいのでやっぱりほしい。が、木製とか鉄製とかは朽ちたり錆びたりもしますし処分が大変なので、アルミ製でいざとなったら畳んで室内にしまえるものを選びました。アルミならもし捨てる時もリサイクルできますし。まあ、生きてるうちは使い続けたいんですが、果たして持つだろうか?わたしとお前、どっちが先にくたばるか、競争よ!うむむ。
↓これはこの手のものにしては天板耐荷重が大きくて25kgなのでまあまあ植物も上に置けそうです。その割に本体重量が3.7kgと猫より軽く、片手で持てるので、むしろ上に重いものを載せないと台風の時とか飛んでいっちゃいそうです。

鉢類も、テラコッタなどは重くて移動も大変ですし、しまう場所も問題です。「プラ製品を使うのもなあ...」と思ってましたが背に腹は変えられず、重ねて収納できるようにサイズを統一したプラ鉢やプランターなどを上手に活用する方針といたしました。マイクロプラやPFASなどの問題を考えると、プラ鉢や不織布の布製鉢などってどうなんだろう…って思わなくもないんですが、とりあえず布製のほうがマイクロプラ化しやすそうですし、プラ鉢のほうが長持ちしそうというのもあるので、布製鉢は選択肢から外しました。麻製とか完全に土に還る素材のものがあれば布製鉢でもいいかもしんない。
土については、堆肥を作って循環して使っているのですが、これを室内に入れるには(さっきの「植物を家に入れる」にも共通しますが)「虫ちゃんを家に入れない(せめて土の中にいて保管先容器などの中からはみ出ずに待機してもらう)」対策に綿密な計画が必要な気がします。これは鉢と違って密閉保存容器に入れれば、冬に土の整理などしてふるいをかけたりある程度対策できそうですが、夏だった場合そういう「土いじり」を外でするのも大変ですし虫も活発なのでハードルも高そう。一年計画で使ってない土はある程度水分を減らして密閉保存に向けた準備が必要ですね。
堆肥は密閉型バケツなのですが、これも工事中は稼働させないように時期を調整する必要があります。
と、つらつら書きましたが、資材類は結局は「どれだけ室内に収納可能か」が鍵なので、まず家の中に余白を作らないと。え、どこにそんなスペースが...。
つかこういうこと書いてるとベランダに限らず
「墓場にゃ何にも持ってけないのに渡世の荷物が多すぎる」
問題に突き当たり、世に言う「断捨離」ってやつと向き合わなければ、という気がしてきましたが、それができないから苦労してるんだい!あーもうどーしよ。やんなってきたー。
ではでは、次回はアフターの報告をする予定。続く(たぶん)