お前はどんだけコンポストの話が好きなんだ。って感じがしますが、はい、好きなんです。今日はお題をお借りして便乗しておりますが、コンポストほど「もっと早くやっとけばよかった」と思うものはありません(いや、他にも貯金とか勉強とかあるけどさー、それらはもう手遅れじゃね?というかやる気あんのかって感じが...)
さて、ということでコンポストの話題をしつこくしていくわけですが、読む側の方が好きかどうかわかりませんので、今回は好きな人のみを対象にしております、すみません。
先日図書館でこういう本があったのを見つけましてですね。
(余談ですが大和市の図書館Siriusは城みたいな図書館で無限の蔵書といくらでもいられる快適空間で最高です、近隣市民なのに使わせてくれてありがとうありがとう)
結構昔の本なんですが、なかなか興味深いです、というか、めっちゃマニアックでコンポストに投入するものの特性とか窒素リン酸カリ比率とかかなり詳しく載ってたり、コンポスト愛好者には必携の一冊となっておりますんで、古本探して(絶版みたいなんで)手元に置いときたいです。
ただ、アメリカの広大なスケール感なので日本のちまちましたベランダコンポスト愛好家には参考にならない部分もありますが。「オレンジやグレープフルーツの加工工場の近くに住んでいる人は、ぜひともその工場の廃棄物を使ってください」とか「ワイン醸造所では、ブドウをしぼる時期にブドウの皮、種、茎などの廃棄物がトン単位で放出されます」みたいなトラックで工場に乗り付ける気満々の人向けの情報とかがままあり、まあ関係ないですね。
オレンジの皮といえば、わたしがバケツコンポストを始めた時「かんきつの皮は入れないでください」って説明を読んだ気がするんですが、あれはなんだったんだろうか。農薬や防腐剤とかの影響を気にしてという事かな?...と、わたしは前から常々、本などで「コンポストに◯◯は入れないほうがよい」と書いてあるのを読んで、なんで??って思うことが多かったんです。
この◯◯にはいろんなものが入るんですが、まあ、明らかに分解されないもの(プラスチックとかね)や有害なもの(化学物質とか)は分かるんですが、他のものは大体「分解が遅い」という話で落ち着くようです。先ほどの本ではその辺も理由など詳しく書いてあり、例えば松の葉はクチンというワックス状物質で覆われていて分解が遅い上、酸性度が高いので堆肥が酸性に傾くらしいです(ブルーベリーの土に入れるとかならいいかもしんない)。
でもオレンジについてはその本には「いい窒素供給源になる」とはあったんですが、入れちゃダメとかそういう説明はなかったです。アレ?。松葉のクチンのようにリモネンも影響あるのかなと推理したんですが、やっぱりよくわからないですね。
分解の遅さの話に戻るんですが、どうも堆肥にするものに窒素分が少ないと分解が進まないというメカニズムがあるようです。枯葉、特に水分を失ったものは窒素分が低いらしく、そういうものを大量に処理する場合窒素分を補うほうがよさそうです。だから枯れ落ち葉はコンポストというよりもっと時間かけて腐葉土にするのかな、ははーん。
なお、植物性のものより動物性のもののほうが窒素分は多いらしいんですが、うちは動物性のものはないので、他の植物性の窒素の多いものは何かしら、とか調べるのにもこの本は便利です。
ちなみに、ヘンな話ですが、本によると猫などペットの毛と人間の毛は窒素分の補給になるので堆肥に混ぜてよいそうです。が、排泄物とかはダメです、トキソプラズマとかとかいろいろありますし、衛生管理が難しいですからね。というわけで、猫ちゃんの抜け毛は混ぜてもいいかもしんない。
また、わたしの体感では分解が遅いものはとにかく細かくして、切り返し(混ぜて空気を送る)をまめにやればよいかなという感じがします。
去年の秋ですが、グリーンカーテンのゴーヤを撤収した時に大量に残渣(枯れたもの)が出ました。こういういっぺんに大量の剪定枝が出た時などはうちの貧弱なバケツ式コンポスターではすぐいっぱいになっちゃうんで仕方なくゴミに出したりしてたんですが、やっぱりそれもなんだか負けた気がする。と最近は思いまして。残渣だけで積んで腐葉土にできないかと作り方を調べたんですが「枯葉を適度に湿らせて積んで踏んで、1年」。1年はちょっと待てねえな。やっぱり土の力を借りるキエーロ的なコンポスト方式が早いのではないか。
というわけで、いつものコンポスターとは別のポリバケツっぽい容器を用意しまして、土を入れ、ひたすらゴーヤの枝とかを細かくちょきちょき切ってですね、土に米ぬかとともに混ぜ込んで埋めときました。
で、経過を見てたんですが、ちょうど冬に向かうんで分解速度も遅いというのもあるんですが、枝が結構「わしゃセルロースでござい」って感じのままで、3日に1回ぐらい切り返してたんですが、どーも「土に繊維混ぜた感じのやつ」という状態、言ってみりゃこれ塗ったら土壁とか作れそうな様相なんですよ。こりゃいかんな、まだちょきちょきが足りないね。というんで、思いついた時にちょきちょきちょきちょきハサミでその繊維を切りながら混ぜる事ひと冬(暇人)。
春になって気温が高まって、やっと最近いい感じに分解してきました。そこで、ちょっとさらに実験を。春になるとベランダのあちこちでダンゴムシちゃんを見かけるわけですが、そのゴーヤのバケツを二つに分けまして、片方は集めてきたダンゴムシちゃんたちに引っ越ししてもらい切返さずにダンゴムシちゃんパワーに期待、片方はダンゴムシちゃんなしで切り返し続けるとどっちが先に分解してくれるかしらん。というのを今試しています。
ベランダ履き掃除した時に出たマサキの葉も若干入ってます。
途中経過としては、やっぱり切り返してるほうが早い感じはするんですが、ちょっと覗き込むと昼間ダンゴムシちゃんたちが集まって眠ってたりするので、なごむ。というよくわからない展開になっております。で、もっとお食べ、とか雑草引っこ抜いたのとかもさらに追加してみたりして、もうなんか比較実験どっかいっちゃってる今日この頃です。...って結局1年近くかかってるような...素直に腐葉土作っとけばよかったかしらん。
ところで、うちのコンポストで「いつまでも分解しないでいるヤツNo.1」は圧倒的にかぼちゃの種です。発芽してくるのも多いですが、殻もいつまでも分解しないですねー。ま、気にせず土に混ぜちゃってますけど。あと落花生の殻もしぶといです。あとはやっぱりマサキとかオリーブの葉も遅いですねー。これらをダンゴムシちゃんは食べてくれるのか、今後その辺を研究していきたい。
ではでは。
過去のコンポスト話はこちら。